2014年12月9日火曜日

ひよっこフェンサー 激動の二ヶ月

櫻井 杏理(さくらいあんり)

車いすフェンサーとして剣を握り始めて約2ヶ月が経過しました。まだ2ヶ月しか経っていないことに違和感を抱く位、私にとって激動の2ヶ月間でした。

車いすフェンシングとの出逢いは、ある日突然訪れました。その頃まさに、オールシーズン通して取り組めるスポーツを探していました。海へサーフィンに出掛けるのも、雪山へスキーに出掛けるのも、健常者としか行ったことがなかった自分にとって、障害者スポーツという世界に興味は凄くありました。

10月12日 初体験の日そんな中、声を掛けて頂き、迷うことなく挑戦してみようと決心しました。しかし、小中高と陸上競技しかしてこなかった私は、フェンシングどころか、対面競技さえ初めてで何もかもが未知の経験です。初めて練習見学に訪れ、目の前で迫力ある動きを目にし、自分の手で初めて剣を握った間、“このスポーツと向き合ってみたい”という素直な想いが芽生えました。

しかしながら、“挑戦してみたい”という初めに抱いた気持ちは、不思議なもので、練習を重ねるごとに“もっと上手くなりたい”という想いに、いつのまにかそれは“勝ちたい、強くなりたい”と変化していきました。車いす生活になってからずっと心の奥底に封じ込めていた“競争心”というのものが、殻を破り、再び湧き上がってきていることを自覚し始めました。どうせもうみんなと同じ土俵には立てない、と挑戦する前から諦めることで平静を装っていた5年の月日が一瞬にして揺れ動き出したのです。
11月1日 ユニフォームを着て練習スタート
とは言え、まだまだ知らないことばかりの世界で、日々の練習は発見と学びの連続です。難しい剣さばきに身体と頭は付いていくのに必死ですが、こうしてまた一つのことに打ち込むことが出来る喜びを感じています。

それと同時に、車いすフェンシングチームには、言葉では上手く言い表すことの出来ない“居心地の良さ”というものを実感しています。障害を負うまでのプロセスも、障害を抱えた今の姿も全てひっくるめて受け入れて下さった、第二の家族が出来たような気がしています。背伸びすることなく、卑下することもなく、等身大の自分で居られる場所だからです。

車いすフェンシングとの出逢いは、自身を取り巻く環境のみならず、スポーツに対する想い、人に対する想い、自身の障害と向き合う姿勢など多くの側面をめまぐるしく変化させたのです。ある日突然訪れた出逢いにより、点と点が線になり、その線が新たな軌跡を描き出しました。

いつも温かなサポートをして下さっている、車いすフェンシングチームの皆さんは勿論のこと、私自身の家族、友人、職場の同僚たち… そして、座位が安定せず車いすにまともに座っていることさえ出来なかった私がこうしてスポーツに挑めるまで、ずっと寄り添って心身共に支えてきて下さったリハビリの担当セラピストには心から感謝しています。この感謝の気持ちを常に忘れず、車いすフェンサーとして結果を出すことで恩返しをしていけたら本望です。
12月7日 NHKハートスポーツフェスタにて

こんなまだまだひよっこフェンサーですが、これからも御指導・応援を宜しくお願い致します。







Fencer’s Blog by Anri Sakurai
2014.12.9

It has now been about two months since I first held a sword as a wheelchair fencer.  For me, these two months have brought about such drastic changes that it seems odd that only two months have passed.

Wheelchair fencing entered my life suddenly and unexpectedly.  At that time, I was looking for a sport that I could participate in year round.  Since I could only participate in surfing at the beach or skiing at the mountains accompanied by a non-handicapped person, I was very interested in the world of adapted sports.

It was during that time that I was approached, and without question, decided to face the challenge.  However, since I had only been involved with track and field through high school, fencing, let alone one-on-one competition, was a complete unknown to me.

When I first visited a practice and saw for myself the powerful movements, and when I held a sword in my own hand for the first time, I was overcome with a sincere desire to try this sport, head on.

However, the more I practiced, this initial feeling of wanting to “try” the sport became a feeling of wanting to “improve” in the sport.  At some point, that feeling had morphed into a feeling of wanting to “win,” to “become stronger.”

I began to realize that my competitive spirit that had been buried deep within ever since I became wheelchair bound had been reignited.  The five years I had spent maintaining a calm façade by giving up even before trying anything, believing that I could no longer compete at the same level as everyone else, had now been wiped away in an instant.

Having said that, however, the world of wheelchair fencing remains an unfamiliar one and there is still so much to be learned, and each practice brings about new discoveries.

It is very challenging for my body and mind to keep in step with the complex movements of the sword, but the true joy has come from once again being able to throw myself into something so wholly.

In addition, the wheelchair fencing team has provided me with a level of comfort that I can hardly put into words.  It feels as though I now have a second family that has accepted me for not only who I am with my physical limitations, but as a whole person including the process that led to my disability.  This is a place that allows me to be myself, without having to overreach or self-depreciate.

Having wheelchair fencing become a part of my life has not only changed my immediate surroundings, but has brought about significant changes to my feelings towards sports, my feelings towards other people, and my attitude towards my own disability.  A chance encounter has filled in the blanks and opened up new paths for me.

I would like to express my gratitude toward those that provide me with support including the wheelchair fencing team, my family, friends, and coworkers.

I would also like to sincerely thank my physical therapist that supported me, both physically and emotionally, from a time when I could barely sit up properly in a wheelchair to now, when I am once again able to challenge myself athletically.

It is my wish and my goal to give back to those to whom I am grateful by training to become a successful wheelchair fencer, and will always move forward with this sense of gratitude in my heart.

I am still just a “newbie” fencer, but your support and guidance is greatly appreciated.
Translated by Suki Harada

2014年10月26日日曜日

アジアパラ仁川大会報告 加納慎太郎

今回の目的は、上位を目指し参加させて頂きました、具体的には優勝する気概で挑みました。最低でもベスト8を目標としていました。

 実際に大会に出場を経験したところ、外国の選手は体が大きくリーチがあり懐が深くテクニック、レパートリーも豊富、スピード、パワー経験値ともにレベルが高かったです。
 とはいえ、フルーレでは予選敗退、エペではベスト16と不本意な結果となった事に関しては自己フィードバックをおこない次の大会で結果を出したいと思います。






具体的な内容としては、サウスポーの選手が数名いて対処に困ったため、あらゆることを想定し練習を積み、大会では動揺することがないように努めたいと思います。また、リーチ差がある事が多いのでその差を埋める守備攻防のテクニックを磨く必要があります。
 今の自分に必要な事は基礎的な技術力です。このことを真摯に受け止め素直にレッスンをうけたいと思います。


世界のレベルを知るという点ではよい経験ができたと感じています。

アジアパラ仁川大会報告 藤田道宣

韓国で行われましたアジアパラリンピック仁川大会から帰国しました。結果はベスト8、2回戦敗退です。今回の大会はベスト4以上を目標としていただけにとても悔しい結果となりました。



2回戦で対戦したIPAQのALI選手は予選1位通過でしたが、予選でも対戦し、試合直前も相手の試合のビデオを見て、得意な技や弱点をイメージして試合にのぞみましたが、10点を過ぎたあたりからアタックも単調になってしまい逆転負けしてしまいました。

試合前に調節する距離も予選の時より少し遠めで相手の戦いやすい距離をとられてしまったところも敗因かと思います。

車いすフェンシングでは、試合前の距離の駆け引きも勝敗のカギとなるので、今後の課題とします。

今大会でも多くの方々に多大なサポートをいただきましたが、結果を残せなかったことを申し訳なく思います。

2年後の2016年リオ五輪出場に向けて12月の香港大会また、来年のワールドカップで結果が残せるよう頑張りますので、今後ともサポート、応援よろしくお願いします。
 藤田道宣


2014年10月2日木曜日

ポーランドW杯 帰国

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

無事帰国しました。
団体戦が終わった次の日の朝方3時半に
大会側の送迎車でホテルを出発し
6時すぎの飛行機でワルシャワからアムステルダムへ




アムステルダムまでアメリカチームのライアンと一緒でした。
アメリカチームはそれぞれ帰る空港が違うそうで、各自帰国するそうです


 アムステルダム到着から約6時間後発の飛行機で
約12時間の飛行時間で関空に午前9時ごろに到着しました
 座っているだけですが、
閉鎖的空間に12時間は練習以上に疲れました

 今回の大会は普段開催されないU-17やU-21、
カテゴリーCのフルーレ、エペの試合もあり、収穫のある遠征でした
様々な選手の試合をビデオに収めることもできましたし
また研究しレベルアップにつなげたいと思います

ポーランドW杯 五日目六日目

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

ポーランド5、6日目、試合3、4日目です
 5日目は男女サーブル
6日目は団体の男子エペ、女子フルーレが行われました

 団体戦はクラスA2人、クラスB1人の3人構成の国別対抗戦です
個人戦以上に会場の歓声も大きく、盛り上がります


男子エペはロシア、女子フルーレはハンガリーが優勝でした


日本チームも団体戦でワールドカップに出場できる日が来ればいいな
とも思ったりします




2014年9月29日月曜日

ポーランドW杯 四日目

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

試合終わりました。
結果は2勝4敗で予選落ち

練習不足です
自分のペースで試合やらせてもらえないですね
試合前の距離を測る時点から相手のペースにもっていかれます
なかなか思うようなフェンシングができませんでした
鍛え直しですね
日本に帰ったら練習です!



ポーランドW杯 三日目

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

試合初日は、男子エペ、女子フルーレです。

フルーレのみのエントリーなので今日は一日観戦
9時試合開始の予定が運営のトラブルで2時間試合が遅れ
ファイナルは夜の20時を回ってました
今回の会場は宿泊のホテルの一階にあるホールを使っての試合でしたので
運営側ものんびりのようです


2014年9月25日木曜日

ポーランドW杯 二日目

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

本日の予定は午後から、武器検査、車椅子検査、監督会議です
午前はフリーでしたので、朝食後、
香港チームのみなさんと旧市街を観光へ行きました

午後、車椅子検査、武器検査
今回、武器検査は行わず
ピスト上での審判のチェックのみとなりました
夜、監督会議
今回は28ヶ国参加とのことでした。
中国、韓国チームの参加者はいませんでした

ポーランドW杯 一日目

ポーランドW杯遠征報告 藤田道宣

9月23日火曜日
日本時間10:30関空発
アムステルダム乗り換え
ワルシャワ現地時間22:30到着

ワルシャワの空港からホテルまで救急車で送迎して頂きました
しかもサイレンを鳴らしながらの送迎でしたので
約10分くらいでホテルに着きました
地域のサポートが万全なのだと感じました

ホテルのロビーには
香港、イラクチームの競技用車椅子が並べてありました
前泊組です

チェックインし部屋に入ったのは12時前でした
明日は午後から武器検査、車椅子検査、監督会議の予定です

2014年9月17日水曜日

New blog from JWFA fencers!


JWFA 日本車いすフェンシング協会所属のフェンサーたちのブログです
車いすフェンシングのこと、練習のこと、遠征のこと・・・
メンバーそれぞれがあれこれアップします
どうぞご期待ください